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交通事故慰謝料<span> by 弁護士法人心</span>

お役立ち情報

交通事故で入院した場合の慰謝料

1 入院した場合の慰謝料の計算方法

交通事故で入院した場合,入院するほどのケガを負ったことによる精神的苦痛に対しては慰謝料が支払われることとなります。

入院に対する慰謝料の計算方法には,大別して①自賠責基準,②任意保険基準,③裁判所基準(弁護士基準)の3つがあります。

2 入院した場合の慰謝料の計算(自賠責基準)

⑴ 自賠責基準での慰謝料の計算は,入院・通院を区別せず,実入通院日数×2か総治療期間のいずれか少ない日数に4200円を掛け合わせた金額が慰謝料となります。

たとえば,治療期間が3か月(90日)の間に入院日数が10日,通院日数が10日だった場合は,90日よりも20日×2の40日の方が少ないため,(10日+10日)×2×4200円=16万8000円ということになります。

⑵ 入院が必要なほどのケガの場合と通院だけでも大丈夫なケガの場合では,精神的苦痛は入院が必要なケガの場合の方が通常大きいと考えられると思います。

しかし,自賠責基準で計算すると入院と通院を区別しないでどちらも4200円で計算するので,精神的苦痛の大きさを適切に反映していないといえます。

また,自賠責保険の基準はあくまで最低限の補償を確保しようという趣旨から設けられたものですから,その金額も最低限のものにとどまるという問題があります。

3 入院した場合の慰謝料の計算(任意保険基準)

任意保険基準は,保険会社が独自に定めた基準に従って計算されるものです。

計算方法は保険会社ごとに異なりますが,自賠責基準と同じかそれよりやや増額される程度で,後述の裁判所基準よりは低額に抑えられていることが多いです。

4 入院した場合の慰謝料の計算(裁判所基準)

裁判所基準は,3つの基準のうち最も金額が大きくなる計算方法です。

基本的に入院期間と通院期間をベースに計算し,同じ日数でも入院した場合と通院だけの場合では,前者の方が,精神的苦痛の程度が大きいものとして,金額が高くなります。

そのため,裁判所基準が適切かつ公平な慰謝料の計算方法ということができます。

5 裁判所基準は弁護士でなければ採用してくれない

このように,入院の慰謝料を計算する際は裁判所基準で計算して交渉することが適切な賠償を受けるためには必要不可欠といえますが,裁判所基準は弁護士が入って交渉しなければ認めてもらえないことが通常です。

そのため,入院の慰謝料を適切に支払ってもらうためには,弁護士に依頼することが重要といえます。